研修担当者のブログ

2021.08.7

OJTとOFF-JT 人材育成プログラムや研修カリキュラムの考え方

介護職の気づき力をあげる方法はあるのか?

リーダー研修をやっていると、多くの現場で共通する課題がいろいろあることがわかります。
「介護職なのに、気づかない人が多いんです!」というのも、そのひとつです。
例えば
「廊下にゴミが落ちていても、ひろわない」
「利用者の食べこぼしがあっても気づかない」
などなど・・・多くのリーダーが、
「もっと気づいて行動できる職員になってほしい!」と強く思っています。

今月のリーダー研修でも、この話が出ました。
ピーエムシーのリーダー研修では、自部署の課題を改善するための計画を作成し、一ヶ月単位でアクションプランを策定し、実行していくプログラムをやるのですが、今回このプログラムで「介護職の気づき力アップ」に取り組みたい、というリーダーがいました。
しかし「気づき力アップ」というのは、なんか抽象度が高くて、評価も難しいので具体的な取り組みが中々決まりません。みんなで色々議論していくなかで、大事だな、と思わされる意見が色々と出てきました。

Aリーダーの意見
「職員アンケートを何度かとってみて思ったんだけど、介護職一人ひとりが、言葉にしないけど実は色々な思いを抱えているってことがわかってさ・・・普段は言わないだけで、みんな自分の意見を持っているんだよね~って思った」
Bリーダーの意見
「そうだよね。”気づく力が足りない”って人は、実はあまりいないのかもしれないね」
Cリーダーの意見
「気づいてるけど行動に移せない、気づいているけどあえて行動しない、という人が実は多いのかもね」
Aリーダーの意見
「せっかく行動しても指摘されたら嫌だな、みたいな気持ちがあるのかもね」

議論を進めていくと、職員の中には
「気づけない人」
「気づいてるけど行動できない人」
「気づいてるけどあえて行動しない人」と
「気づきを行動に移してる人」
がいるはずだから、そこを明らかにした上で、それぞれに必要なアプローチをしていこう、という話になりました。そこまで議論ができたので、今後のアクションプランを検討しました。

【第一段階】
・まず、職員に気づきに関するアンケートを作成し、お願いする。
・アンケートでは、業務の場面や対象をある程度区切って、介護への思いや気になっていることを聞く。


【第二段階】
・アンケート結果から、介護職員を「気づき力が少ない人」「気づいているけど行動に反映できない人」「気づいているけどあえて行動しない人」に分類し、1on1ミーティングを行う。面談を通してアンケート結果を説明し、個々の職員に合わせたフィードバック(助言)を行う(例えば知識を学んでほしい、とか、考え方間違ってないからもっと行動してほしい、など)。
 ※1on1とは何か:https://www.recruit-ms.co.jp/glossary/dtl/0000000201/
 ※人材育成におけるフィードバックとは:https://www.kaonavi.jp/dictionary/feedback/

【第三段階】
 「気づきについての」アンケートと1on1面談終了後、数ヶ月、期間を置いて再度「気づきについての」アンケートを実施することで、個人個人の意識や行動がどのように変化したかを確認する。

昨年から、何人かのリーダーさんが1on1に取り組んでいて、取り組んだ方全員が何らかの手応えを感じています。今年度は、1on1の目的をもっと明確にして、大事なことが相手に伝わるような準備をしていくことで、より具体的な効果が出てくるといいな、と期待しています。

ここまで書いてみて、あらためて介護現場の人材育成における「動機づけ」と「フィードバック」の大切さを実感しています。

介護現場では、
・個人個人が持っている知識や技術がチームの中で共有されない、とか
・思っているのに言わない、
ということが、良く起こっています。

その理由は何かと考えたとき、個々の職員に対する「動機づけ」や「フィードバック」が圧倒的に足りていないからなんじゃないかな、と思ったのです。
それが難しいことだということも、すごくよくわかるのですが、
施設長・主任・リーダー職が力を入れるところは、やっぱりここじゃないのだろうか、と考えています。

気づきの取り組みにはとても興味があるので、ここでも経過を報告していきたいと思います。