研修担当者のブログ

2022.10.04

お役立ち情報 リーダーシップとマネジメント

独り立ち以降の新人指導の難しさ

今年度もあっという間に半分が過ぎて、気が付けばもうすぐ10月です。
4月に入職した新人職員さんも、かなりの業務を一人で行っているのではないでしょうか。食事の介助、入浴や排泄介助など、回数を重ねて色々と学ぶ時期だと思います。

一通り仕事ができる…しかし、まだ一人前ではない…というこの時期、指導も難しくなってきます。
先日の指導者研修で、ある指導者の方がこのようなことを言われていました。
「私が担当している新人は、かなり自分で考えて動けるようになってきたんですけど、入浴の誘導の順番とかまだ良く分かっていないんですよ…まあ決まりがある訳じゃないんですけどね…実は効率よく進む誘導の順番というのがあるんですよ…だから新人さんに『入浴の誘導の順番は、色々コツがあるから先輩方に聞いてみてね!』とアドバイスしたんですよ。
そうしたら新人さん、先輩職員に『入浴の誘導時の順番を教えて下さい』って、ゼロから教えてくださいって感じで質問したみたいなんですよ(苦笑)」

大体こんな内容だったんですが、意味わかりますか…?
もう少し新人さんのレベルを上げたいな、と思っての指導が、実際にはすごく難しいという話です。
文章力がないのでうまくまとまらないのですが、このような事がこの時期の新人指導時に多く起こっていると思います。

多くのベテラン介護職の方々は、本当にたくさんの「コツ」、言葉では説明出来ないノウハウ(暗黙知)をたくさん持っています。

うまく言語化できないので、新人には説明できていないことも多いです。
例えば、入浴の誘導時のコツ。
「利用者AさんとBさんは関係が悪い、同じタイミングで誘導するとトラブルになるから別々にお連れする」
「Cさんはあさイチだと入浴したがらないから、最後の方で声をかけると良い」
「DさんとEさんは仲良しだから同じタイミングで誘導する」などなど…。

でも、こういう状況って、数カ月経つとまた変わっちゃったりするんですよね。
だから、状況が変わったときに、新人さんが自分で考えて違う判断ができるように教えなければならないわけです。

例えば「入浴の誘導順とかいろいろな介助場面にも関係してくるから、普段から利用者をよく観察してね」とか「利用者同士の関係性にも関心を持ってね」等のアドバイス、そしてなぜそのような学びが必要なのか、意味あいを教えてあげるのが大事なんだと思います。
利用者の普段の様子を知ることで、「いつもと違う」に気づけたり、それを記録に活かすということにもつながってきます。
このあたり、もう少し深めたいなと考えています。そのうち続きを書きたいと思います。

長文になってしまいましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。