研修担当者のブログ

2022.09.21

リーダーシップとマネジメント 人間関係とコミュニケーション

面談やってますか? 何のためにやってますか?

人事考課面談を行っている法人が増えていると思います。
同時に、面談が苦手・評価がすごく難しい、という話を良く聞きます。
面談に関して最近読んだ本がとても良かったので、今回簡単にその内容を紹介したいと思います。

小林芳子さんの『すぐやる部下が育つ「面談」の技術』という本です。
この本は、特に福祉介護分野に向けて書かれたものではありませんが、共感できる部分が沢山ありました。

例えば…
「80%以上の人が面談を苦手だと感じている」という部分や、苦手だと感じる理由として、
「相手が喋らない」「相手が年上」などがあること。
苦手な面談は、そうすればうまくいくのか。小林さんは「面談の定義や目的を共有すること」だと書いています。確かに、人事考課面談の目的は何か? 私自身も、評価が目的だとなんとなく思っていました。

しかし、小林さんは、面談の目的は人材育成であると主張し、面談の定義を以下のように書いています。
「相手の成長を視野に置き、各目的にあったコミュニケーションを通じて信頼関係を深め、相手のやる気を引き出し行動につなげる一対一の対話の場」
これを読んで、評価面談も、1on1面談も、基本的には「相手の成長」を目標として行うと、いう点では同じなんだ!と納得できました。
実際に人事考課に取り組んでいる法人は、是非一度面談の定義や目的が共有されているか確認が必要だな、と思いました。

他にも、面談に必要なスキル(観察力・コーチング力・つなぎ力)や「人事考課の落とし穴」について書かれている部分も、とても勉強になりました。以下、人事考課の落とし穴を簡単にまとめます。

1.ハロー効果:相手の学歴や容姿などに影響されて過大評価になってしまう
2.寛大化傾向:ゆるすぎる評価
3.減点化傾向:厳しすぎる評価
4.中心化傾向:良く分からないので全部「ふつう」にしてしまう
5.対比誤差:分からない分野の評価が甘くなる
6.逆算化傾向:帳尻合わせの評価
7.評価回避:良く分からないから適当に評価してしまう
8.努力重視傾向:努力を重視しすぎてしまう

如何でしょうか。「評価面談あるある」ばっかりだなあ!と思いました。
今後の研修の場で、人事考課に取り組まれている皆さんに問いかけてみたいなと思いました。