研修担当者のブログ

2022.01.11

OJTとOFF-JT リーダーシップとマネジメント 離職と定着

1年とかで辞めてしまう新人職員さんの気持ちを想像してみました

※今回のブログは、ピーエムシーwebサイト2017.6.16日付けの「研修担当者のブログ」を加筆修正したものです。

今回は、新人教育の話をします。

ひとくちに新人職員といっても経験・能力・資質・年齢等ものすごい幅があります。

 

努力しても、なかなかその成果が出ない人も多いし、

一方で、あっさりと業務の流れを理解して独り立ちしていく

(ように見える)人もいます。

これまでに出会った新人職員の中で、

強く印象に残っているA子さんという方がいます。

彼女は介護職として働き始めて半年目に入るところでした。

どっちかというと「あっさり独り立ちタイプ」

の人なんですが、面談していてとても気になるところがありました。

 

言葉ではなく、態度から、

今の状況にものすごくがっかりして、

仕事に対するモチベーションが下がっているように感じられるのです。

 

A子さんは介護系の短大出ているんで、

知識も技術もある程度身につけて就業した人です。

 

私が何となく感じた彼女の心の声はこんな感じです・・・

 

 

働いて半年で、だいたいの仕事は経験できた。

私、もう一人前だって?まだ半年しかたってないのに?

まあ仕事していて何も指摘されなくなったし

(ほめられることもないけど)

何かイメージしてたのと違ったわ。

もっと大変だけどやりがいがあって、

色々な思いをもった先輩たちがいて、

あーだこーだ話し合いながら、

教えてもらいながら

成長していけるんだろうなって思ってた。

こんなもんか。

つまんないじゃん。

もう全部できるわこんな仕事。

介護のレベルも低いしやってられんわ。

 

~~以上~~

 

彼女が就職したのは、

中規模の社会福祉法人

(ユニット型特養の長期入所)。

ユニット型は、

職員同士のコミュニケーションがとりにくく、

新人の成長の機会がなかなか得られないつくりだと思います。

できる新人は、あっというまに独り立ちです。

普段接する利用者の方は9名。

他のユニットには、ほとんど出入りする機会がありません。

 

ユニットケアの日勤帯、

職員は1~2人で動いており、

いくらいいケアをしていても、

いくらがんばっても、

なかなかそれを見てもらう機会がありません。

承認が足りない、気づきのきっかけが足りません。

 

だれかが彼女の心の声に気づいて、

話を聞いて、成長のための次のステップは何か、

気付いてもらえるように関わっていくことが必要だと思います。

要は、スーパービジョンです。

 

しかも、知識や技能だけでなく、

態度にも注目して新人が頑張っていること、

出来ていることを承認してくれると、

がんばっているけど要領よく仕事出来ない新人さんも

「これでいいのかも」

とちょっと安心させてあげられるし、

効率の良い仕事ぶりが評価されやすい介護現場においても、

少し違った価値観が生まれてくるかも…

と思います。

 

現場は人が足りないし時間もないですが

個々の新人さんに合った関わりが足りないなと思います。